検査から除菌まで
- 監修:
- 北海道医療大学 名誉教授
- 浅香 正博 先生
こちらは、ピロリ菌の除菌療法を受ける患者様ならびにご家族の方々に、ピロリ菌の除菌療法について正しく理解していただくためのページです。ピロリ菌の除菌をお考えの方は、除菌療法が必要かどうか主治医とよく相談してください。
検査から除菌までの流れ
まずは、除菌療法の対象となる病気があるか確かめます
ピロリ菌の除菌療法を始めるまえに、まずは除菌療法の対象となる病気があるか確かめます。内視鏡検査または造影検査で胃潰瘍または十二指腸潰瘍と診断されたり、内視鏡検査で胃炎と診断されてから、検査でピロリ菌に感染しているかどうかを調べます。
ピロリ菌の検査には、内視鏡を使う方法と使わない方法があります。ピロリ菌感染が気になる方は、除菌療法の対象となる病気なのかピロリ菌の検査や除菌療法が必要かどうか、病院でよく相談してください。
内視鏡を使う検査方法
内視鏡を使う方法では、胃の中の様子を観察すると同時に、内視鏡により採取した胃の組織を用いて、A「迅速ウレアーゼ試験」、B「鏡検法」、C「培養法」、D「核酸増幅法」の検査をします。
内視鏡を使わない検査方法
内視鏡を使わない方法には、A「抗体測定」、B「尿素呼気試験」、C「便中抗原測定」があります。
ピロリ菌の検査は、これらのうち、いずれかを用いて行われますが、1つだけでなく複数の検査を行えば、より確かに判定できるとされています。
検査により、ピロリ菌に感染していないと診断された患者さんはI~Vのもとの病気の治療を受けます。
検査の結果、ピロリ菌に感染している場合は、薬を服用して行う除菌療法を受けます。
除菌療法が必要かどうかは、病院でよく相談してください
ヘリコバクター・ピロリ感染症が疑われる患者さんのうち
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Ⅰ 内視鏡検査または造影検査で胃潰瘍または十二指腸潰瘍と診断された患者さん
Ⅱ 胃MALT(いまると)リンパ腫(しゅ)の患者さん
Ⅲ 特発性血小板減少性紫斑病(とくはつせいけっしょうばんげんしょうせいしはんびょう)の
患者さん
Ⅳ 早期胃がんに対する内視鏡的治療後胃(ないしきょうてきちりょうごい)の患者さん
Ⅴ 内視鏡検査で胃炎と診断された患者さん*1
*1除菌療法を受ける方は、必ず内視鏡検査を受けてください。
※これらの病気でない人が除菌を希望する場合は、医師と相談してください。